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奥山澄雄
測定装置のリストア
(2008年4月)

  人間だけではなく機械も歳をとるもので,装置が壊れればそれを修理することになります.8号館に設置されているオージェ電子分光分析装置(図1)もその一つで,ただいま修理中です. 「オージェ電子分光分析」とは測定物の表面に電子を照射し,そのときに出てくる電子を分析することにより物質の極表面(数nm程度)を高感度に分析する手法です.装置自体は1993年に導入されたもので,当時非常に高価な装置(数千万〜億の桁?)だったと聞いています.数年前に制御用のワークステーションが動かなくなり,装置の会社に問い合わせたところ,「ワークステーションは製造中止で,代わりの部品も既にない」とのことで修理不能になっていました. しかし,なにぶんにも高価な装置で,しかも有用な測定ができるものですから,先日より修理できないかどうか検討を始めました.使われているワークステーションはHP/Apollo(!)のシリーズ9000モデル425eというもので,Domain/OSというオペレーティングシステムが動作します.CPUは68040/40MHz, メモリは16MBという,当時としてはかなり高性能のワークステーションです.ApolloはSunよりもさらに歴史のある会社で,競争に負けてHPに吸収されてしまった会社です. 若かりし頃の筆者
 ワークステーションの様子を見ると,どうもハードディスクが壊れているようでした.図2がこのハードディスクの中の状態です.びっくりしたことに,プラッタ(データを記録する円盤)5枚全部が破断していました.10年以上休まずに高速で回っていたためおそらく金属疲労で破断したものと思われます. ハードディスクが壊れただけだから修理は簡単だろうと思ったのですが,実際にやってみるとツワモノです.古いワークステーションのため使われている規格も古く,今時のハードディスクはまったく使えません.「代わりの部品も既にない」といわれるわけです.古いハードディスクを求めて学内を探し回り,やっとのことで使えるハードディスクを探しだしました. オペレーティングシステムはテープ(!)からインストールします.・・・・・テープが読めません.テープドライブを開けてみると,ゴムの部品が溶けてドロドロになってしまっています.読めないわけです.ゴム部品を作るための型を工作室に依頼して作ってもらいました. やっとのことでオペレーティングシステムをインストールしました.プログラムを修正するためにパッチをたくさん適用するのですが,最後に適用するパッチが「2000年問題」(!)でした.2000年問題を最後にオペレーティングシステムのメンテナンスが終了したようです. これでワークステーションは一応動くようになりましたが,併用しているパソコンも実は動かなくなっていたり,装置本体が数年にわたって稼動していないため真空引きをやらなければならないなど,復活までにはまだまだ道のりがありそうです.無事動きますように・・・
奥山 澄雄(おくやま すみお)
大学院理工学研究科
有機デバイス工学専攻/電気電子工学専攻

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