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片山維子
米沢の方言
(2008年5月)

 生まれてこの方、ずっと米沢に住み、米沢の方言とともに生活してきました。 
その昔、子供のころに使っていた言葉で、今は全然耳にしなくなったものがあります。 

 そのひとつは「あっあい〜」です。
 私が育った昭和20年代から30年代には、当然、スーパーマーケットやコンビニなどはなく、食料品や日用品の買い物は近所の商店なので、よくお遣いにやらされました。店の戸を開けて中に入る時には「あっあい〜!」と言うのです。店の人が出てこないと買い物ができないので、大きい声で店の奥まで聞こえるように言わなければなりません。 当時、主に小学生くらいの子供が使っていて、私も中学生になってからは使うのをやめました。「あっあい〜!」のかわりに「ごめんください。」と初めて言った時は、大人の仲間入りをしたような気がしたことを思い出します。 
 この言葉を使っていたのは、昭和20年代生まれ位まででしょうか。その後は、テレビの影響や、商店の様式も変化したせいか使われなくなり、日常生活で耳にすることは全くなくなりました。 
 語源は「初会い」と聞いたことがありますが、「あい」は直江兼続の兜にもつけられた「愛」かもしれません。 

 もうひとつはやはり子供のころ使っていた「おがっつぁま」という言葉です。 
 これは「ままごと」の意味です。当時はプラスチック製のままごとセットなどはありませんから、皿や鍋を持ち寄り、草花や小石を食材に見立て、木の枝で箸やしゃもじを作って遊んでいました。一般の家庭には洗濯機も冷蔵庫もない時代ですから、「おがっつぁま」でも当然電化製品などはありません。毎日母が、竈でご飯を炊いて、七輪で煮物を作ったり、魚を焼いたりする様子をそっくり真似たものでした。
 当時の社会生活は、今の時代から考えると、便利な機器類はなく、物は豊富にありませんでしたが、時間がゆったりと流れていたような気がします。
 語源は、たしか上杉家の姫君の「おかつ様」からきている、という説があるようです。 

 方言は、文字で表すと読みにくく奇異なものが多いのですが、その地域ならではの独特な発音と抑揚がついた話言葉は、生活に根差した味わい深いものだと思います。
  「米沢方言番付」の東の横綱に位置する「おしょうしな」(意味:ありがとう)などは、今でもよく使われています。私も地元の人との会話の中では、自然に口にします。 
 学生生活を米沢で過ごしたOBの方は、卒業後にどこかでこの地方の方言を耳にし、一抹の郷愁を感じた、などということもあるのではないでしょうか。


片山 維子(かたやま ゆきこ)
学生サポートチーム・大学院教務担当

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